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4WDの基礎知識

エンジンのパワーを前、または、後ろのタイヤ2本だけではなく、4輪すべてに伝えるのが4WD=4輪駆動です。では、2輪駆動よりも4WDが優れるのはなぜでしょうか?答えはタイヤのグリップ力にあります。タイヤのグリップ力を有効に使えるのが、4WDの大きな特徴です。

グリップ力と摩擦円

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    簡単な実験をしてみましょう。消しゴムで文字を消してみてください。
     
    消しゴムを持つ手に力を入れると、紙の上で一瞬踏ん張ったあと、手の力に負けて滑り出すのがわかります。これをタイヤに置き換えると、踏ん張っているのがグリップしている状態。そのグリップ力が“限界”を超えてしまうと、タイヤは滑り(スリップ)始めることになります。
     
    タイヤの場合、このグリップ力の限界は力の向きにかかわらずほぼ同じ大きさになることがわかっています。それを図で表すと、タイヤの接地面を中心にした円になります。この円を“摩擦円”と呼んでいます。

一方、タイヤに働く力には、加速や減速のための縦力(Fv)と、曲がるための横力(Fs)があり、実際にはこのふたつを合わせたもの(合力:Fg)がタイヤに働くと考えられます。
 
この合力Fgがタイヤのグリップ力の限界内に収まっていれば、タイヤはしっかりとグリップしますが、もし、それを超えてしまうと、タイヤがスリップし、クルマの動きが不安定になるというわけです。

グリップ力の余裕のある4WD

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    タイヤがエンジンの力を路面に伝えることでクルマは動いています。
    ここで、FFと4WDの前1輪に注目してみましょう。
     
    エンジンからの力が同じだとすると、2輪駆動のFFではその2分の1の力が前1輪に働くのに対して、4WDの場合は4分の1、つまり、FFの半分になります。
     
    そのため同じ加速でも、4WDはFvが小さく、Fgも小さいので、そのぶん、タイヤのグリップ力に余裕が生じます。その余裕は、さらに大きな加速に充てることができますし、また、コーナーを曲がるために使うこともできます。4WDがスポーツドライビングに適しているのはそんな理由からです。

もちろん、4WDは雪道でも有利です。
乾燥路に対して限界が低い(摩擦円が小さい)雪道では、Fgが小さくなる4WDのほうが、摩擦円の中に収まりやすい、すなわちスリップしにくいというわけです。