洗練とスポーティネスを兼ね備えたSUV、Audi Q5、そしてクーペのような美しいフォルムのAudi Q5 Sportback。それぞれの個性とともに、冬の日本を巡る。日常を離れた先にあった、感性と響き合う出会いの数々が、自分にとって何が本当に大切なのかに気付かせてくれた。
美しい朝焼けを求めてAudi Q5 Sportbackのステアリングを握った。トルクフルなクリーンディーゼルTDIエンジンは上り基調の高速道路をじつに静々と走る。目指したのは最高地点が2000mに迫る山岳ワインディングロード。シーンに応じて最適な駆動配分を行うAudi独自の4WDシステム「quattro®」は高速道路での腰の据わった走りから一転、山道では軽快なハンドリングを堪能させてくれる。午前6時、ようやく昇ってきた朝陽が雪化粧の山々を照らす。眼下は雲海に覆われ、たちまち非日常的な風景が広がった。Audi Q5 Sportbackのボディに赤々とした光が映り込むと流麗さが際立つ。今日は良い一日になりそうだ。
高原道路を少し走った先に「中村キース・へリング美術館」はある。この美術館は世界的にも大きな価値をもつコレクションと共に、気鋭の建築家の手によるモダンな建築も見どころのひとつとして知られている。外壁はともすると無機質な印象になりがちなコンクリート造りだが、鋭角と曲線を複雑に組み合わせた大胆な造型が周囲の豊かな森と不思議な調和を見せる。流れるようなルーフラインに研ぎ澄まされたシャープなリヤエンドという、一見、相反する二つの要素を融合させて美しいクーペスタイルへと結実させたAudi Q5 Sportbackのエクステリアデザインにも通じるものだ。
直感的な操作を可能にするタッチスクリーン式MMIナビゲーションは、グルメな旅人の心強い味方だ。スマートフォンで探したお店を専用アプリ、myAudi でMMIへデータ転送すれば簡単にナビ設定ができ、お目当ての料理店もスマートに探し当てられる。今回の旅で訪れたイタリアンレストランは、旬の食材を活かした創作料理が自慢のお店だ。この土地ならではの食材のひとつが「信州サーモン」。キメが細かくて旨味が強く、クセのない身質が特徴だ。地元で丹精こめて育てられた野菜、フルーツ、ポークと地産地消、貴重で新鮮な食材が使われたプレート、自家製パスタを使ったペペロンチーノ等々、遠くからわざわざ食べに訪れる価値がある料理が次々に出てくる。素敵な料理店と巡り合わせてくれたAudi Q5 Sportbackに思わず感謝した。
高原の朝焼けから始まった旅は、海へと沈む夕日で締めくくることにした。長距離を自分の意のままに移動できるダイナミズムこそ、車旅の根源的な面白さである。Audi Q5 Sportbackは美しいプロポーションと優れた居住性を両立する。上質なマテリアルで仕立てられた一体感のあるインテリアは、ドライバーに肉体だけではなく、我が家にいるような精神的なやすらぎまでも与えてくれる。風景は徐々に山から海へと移ろい、そして訪れる夕闇の中をマトリクスLEDヘッドライトの光が適切に照らしてくれる。スタートとゴールという点と点が線で結ばれていく愉悦。こんな日に見る夕陽は、きっと忘れられないものになる。
日本人の旅に大きな変化が起こっているといわれている。ただ旅に出ることよりも、いく先々で「なにか」に出会うことが、新たな楽しみ方のひとつになっているのだ。その中でも今一番人気を集めているのが、あらためて豊かな自然を満喫することができるキャンプだ。近年では、シェフが腕を振るう料理を堪能し、ホテルのような快適さを兼ね備えたテントに宿泊するラグジュアリーな「グランピング」や、静寂な森の中で自分と向き合うソロキャンプなど、楽しみ方のスタイルは多様化している。そんな中、見たことのない星空や頬を撫でる冷たい風といった、本質である自然そのものを体感するのであれば、ラゲッジルームにギアを詰め込み、まだ見ぬ場所へと足を進めよう。あらゆる道を力強く駆け抜けるプレミアムミッドサイズSUV、Audi Q5なら、そんな旅をより特別なものにする。
キャンプ地へと向かう道から冒険の一幕は始まる。SUVならではの少し高めの目線から見えてくる景色の変化で、非日常を感じることができるはずだ。そして想像以上に静かで、運転席から助手席まで包み込まれるようなインテリア、ドライバーの操作しやすいレイアウト、スポーティなディティールも気持ちを高めてくれる。アーティフィシャルインテリアレザーや、マットブラッシュトアルミニウムのインテリアエレメントなど高品質なマテリアルを使用した上質な空間は、長時間の移動を冒険の旅のエンターテイメントのひとつに変えてくれる。
ワインディングロードに差し掛かれば、しっかりと地面を捉える感覚がステアリングからドライバーへダイレクトに伝達。路面状況に応じて最適な駆動トルクを前後アクスルに配分するquattro®がもたらす高い運動性能に、コーナーを曲がるたび思わず口元がゆるんでしまうだろう。目的地となる数々のキャンプ場も、大きく様変わりをしている。温泉や常設のテントやコテージといった初心者でも楽しめるホスピタリティの充実した施設。星空観察に特化した、山頂にある街灯のないキャンプ場。近年では、現地で枯れ木などの材料を集めて、ハンガーやカトラリーの準備からおこなうより自然と対話するスタイルのブッシュクラフト専用サイトなど、個性あふれるスポットが増えた。そんな特色のあるキャンプ場へのアクセスも、走行状況に合わせ減衰力を調整、車高もコントロールできるアダプティブエアサスペンションがあれば、湖畔や河川敷、山道にあるちょっとした未舗装路でも心配はない。
最大1550ℓを収納するラゲッジルームに詰め込みたいのは、旅をより豊かなものにするギアばかり。 親睦を深める空間のテントや、優しい光でサイトを照らすランタン、天体望遠鏡や釣竿のような長物も3分割可倒式の後部座席をアレンジするだけで楽に積載。バンパー下に足を入れるアクションでリヤゲートを開閉できるオートマチックテールゲートは、両手が塞がりやすいキャンプシーンでの活躍は間違いない。湖にチェアを向けて、コーヒーミルを回す。読みかけの小説を手にしながら、釣りを楽しむ後ろ姿を眺める。そんな余裕を持った時間の使い方が、何よりも贅沢な過ごし方になる。家族で楽しむのであれば、テントの設営だって、大切な思い出のひとときになるだろう。
昔からキャンプの醍醐味といえば、澄んだ空気のなかでいただく料理。ランチは、豪快に炭火で味わうBBQや、色鮮やかなテクス・メクスでちょっとしたパーティーをすれば、盛り上がることは間違い無い。これからの季節なら、煮込み料理で体を芯から温めたい。ヒーリング効果もあると言われて いる焚き火も火種から起こしてみよう。静寂の中で薪の爆ぜる音だけが響き渡る。そんな優しい炎は、疲れた心と体を癒やしてくれるだろう。時を共にする鋳鉄製のダッチオーブンやシンプルなデザインのオイルランタンのように、キャンプで使うアイテムたちは、使い込んでいくたびに、その輝きを増していく。SUVならではの躍動感と洗練されたシャープなデザインを併せ持つAudi Q5も共に過ごす時間を積み重ねることで、そんな「なにか」を楽しむパートナーのひとつになる。